interview with JUNE

at SOMA cafe,SHIBUYA
date : 21st. Dec. 2000
interview & text : ayako nakamura


キャンドル・アーティスト、ジュンさんのキャンドルが渋谷のSOMA cafeを特別な空間に変えた。そこはとても素敵で、心地よい緊張感さえある場所だった。そんな空間をつくり出すアーティスト、ジュンさんへのインタビュー。

*ジュンさんのキャンドルはこちらで販売しています。
[ulala* Candle JUNE]

∴キャンドルのアーティストって珍しいと思うんですが、何がきっかけだったのですか?

7年ぐらい前から作りはじめたんですけど、最初は自分のために作りはじめて、それが周りに広まって、気がついたらこうなっていた、という感じです。

∴slackでキャンドルを作って下さいとお願いした時に、何かイメージがあった方が作りやすい、と仰っていましたが、ふだん制作される際にも何かをイメージして作られているのですか?

色の組み合わせとか…ぐらいなんですが。逆に、絶対にこう作らないとだめっていう仕事は、辛くなっちゃうので出来ませんね。ろうそくも生きものなので、ある程度はこちらが支配するというか、作るけども、あとは流れに任せる、という感じです。

∴こちらに展示されているのは大きなサイズのものばかりですが、これには理由があるのでしょうか?

自然のなりゆきです。小さいのがたくさんあると落ち着かなくて。大きいと間接的に焔が見えるからいいんです。直火だと刺激が強すぎるんですよ。(注:ろうそくを使っているうちに中央が溶けてくぼみ、炎の位置が下がって周りの部分がシェードの役割をする)



∴特にろうそく立てを使ったりせずに、直接床に置かれていますね。ろうそく立ては使わないんですか?

使う時もありますけど、ろうそくをあんまり大事にし過ぎない方がいいというか…。ろうそくを使って、空間を作る、ということが大事だと思うんです。ろうそくは大切な子供であって、相棒であって…時には先生だったりもするんですけど、あんまり大切にし過ぎちゃうと手放せなくなるし…。ろうそくがあって、どんな時間と場所が得られるか、の方が大切だと思うんです。

もちろん、ろうそくは自分の作品でもあるんですけど、それをプレゼントするのも好きなんです。作品でも、絵とかと違って使ってしまえば無くなってしまうからプレゼントしやすいし、ろうそくが作りだす時間とか空間も贈ることができる。そのへんのバランスがいいんです。

よく「癒し」なんて言われていますけど、そうじゃないと思うんです。火の強さとか無垢な部分に惹かれるというか…。癒しというよりもむしろ、攻撃的なものですね。1人で考える時間を持つ事。考える事をしなくちゃいけないと思っていて。なんでこんな事やっているんだろうとか、ちゃんと毎日考えていれば、本当の意味でポジティブに生きられると思うんです。



∴ジュンさんはお家でもろうそくをつけていますか?

全然、つけていないです。最近、そういうひとりの時間を持てていないんです。でも、仕事でこういう空間を作るのも自分の部屋の延長みたいなもので。自分も楽しくて、来てくれる人も楽しんでくれる。販売しているのも、そういったものを切り売りしているような感じですね。

∴じゃぁ、ジュンさんのキャンドルを買った人は大切に持っているより、使った方がいいですね?

使ってみると自分に合うものがわかってくると思います。育てがいがあるろうそくもあるし。中の色が出てきたり。でも置き物としてでも、本来の用を足さない感じがいいと思いますけど。

∴ジュンさんが空間を作りたいと思うようになったのはどういう事からなのですか?

最初はお店がやりたかったんです。それで、料理やお酒の勉強をして。なにか衣食住に基づいた“もの作り”がしたかったんです。お店とかだと、人(従業員)というのもあるけど、空間かなと。

∴お忙しい中、どうもありがとうございました。

いえ…僕はこうして答えながらも、どうしてこういう事をやってるんだろうって考える機会ができるから、インタビューを受けるのは結構好きなんですよ。



candles by JUNE(www.headz.jp/candlejune/)/interview,text & design:ayako nakamura
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